2月28日深夜にラリマー母さんの出産が始まりました。順調でした。1頭目女の子。2頭目女の子。3頭目男の子。4頭目女の子。5頭目男の子。ここまでは、順調に子犬が産まれました。しかし6頭目の子犬が3時間過ぎても生まれてきません。ここでブリーダーの決断に迫られました。まだ夜が明けきらぬ時間に、専属の動物病院の院長先生に「子犬が産まれません。今から連れて行って良いですか?」と相談したところ、先生に快くお引き受けいただいたので、すぐに苦しそうなラリマー母さんと、生まれたばかりの子犬5頭を連れてスタッフ3人で動物病院に向かいました。
動物病院の先生は、まだ夜も明けきらぬというのに、快くラリマー母さんを診断してくださいました。そして5頭の子犬たちは、ICUに入り安静に管理されました。ラリマー母さんは帝王切開の手術をする決断を迫られ、先生にお任せしました。ここからは、ラリマー母さんとまだ、お腹にいる子犬たちの無事を祈るしかありません。ラリマー母さんは、極力軽度の麻酔で帝王切開の手術をしていただきました。母犬に通常の麻酔をしてしまうと「スリーピング・ベイビー」といって子犬に麻酔が効いて目が覚めないリスクがあるからです。
手術中も先生のご厚意で付き添うことができました。お腹の開腹が始まり、続いて子宮が取り出され、中から子犬が取り出されました。ラリマー母さんの子犬は子宮に3頭残っていました。残念でしたが、そのうち女の子1頭は死産でした。でも男の2頭は元気でした。手術室の中で「ミャー!」と産声を上げた時は、心の中で「バンザイ。良かった!」と思わず喜びました。「ラリマー母さん。がんばったね。良かったね!」と心で話しかけました。
助かった2頭の子犬もすぐに、ICUに入れて安静状態にしばらく置きました。ラリマー母さんも麻酔がさめるまで子犬たちと同じICUに入り安静にされました。2時間近くしてラリマー母さんの麻酔もさめてきました。ラリマー母さんは、何が起きたかすぐには状況が飲み込めない感じでした。でもすぐに母性本能が働き始めたのでしょう。そわそわし始め、子犬におっぱいを与えていと思い始めたのでしょう。急に「クゥ~ン」「クゥ~ン」と悲しそうに鳴き始めました。
獣医師の先生の指示で、帝王切開で奇跡的に助かった2頭の子犬にラリマー母さんの初乳をあたえることになりました。2頭が上手く初乳を飲んでくれれば、さらに生存の可能性が高くなります。先生がラリマー母さんの乳首に子犬の口をあてがっても、うまく吸いついてくれませんでした。私は「がんばれ!おっぱいを吸って!」と心で声援を送りました。そしたら急に2頭ともおっぱいを吸い始めてくれました。とっても嬉しかった一瞬でした。後は子犬は、おいしそうにおっぱいを一心不乱に飲み続けました。しばらく観察していると、頭を左右に振ったり、小さな前足でおっぱいを押しておっぱいが上手く出るように本能的な行動をとっていました。こんなに生まれたばかりの子犬なのに、生きるために一生懸命に行動している姿に感動しました。
それから他の5頭の子犬も一緒にラリマー母さんのおっぱいを飲ませました。ラリマー母さんは、5頭の子犬がおっぱいを吸い始めると「うとうと」眠りはじめました。これも母犬の本能的行動で、子犬におっぱいを吸われると、母犬は眠くなるそうです。この本能によって、母犬は子犬に落ち着いておっぱいを与えることができ、子犬は安心しておっぱいが飲める訳です。
子犬1頭を助けることができず、残念でしたが、生存できた7頭の子犬にはその子の分まで生き抜いて幸せになって欲しいものです。子犬は、よく安産の守り神にたとえられますが、実際は8頭前後の子犬を、1~3時間の間隔で出産するので大変だと思います。今回も帝王切開で助かった事で、普段から信頼できる獣医師の先生と信頼関係を築いておくことの大切さをしみじ感じました。明け方にもかかわらず快く手術を引き受けてくださった獣医師の先生に心より感謝申し上げます。生かしていただいた子犬達を健やかに育てていきたいとの思いを新たにしました。
以前突然夫婦で訪問させて頂いた古賀です
ラリマー母さんお疲れ様です
女の子の赤ちゃんが死産だったことはとても悲しいことです
しかし、その分まで他の子たちが元気いっぱい幸せに
一生懸命生きていってくれますっ
毎回日誌を楽しみに拝見させて頂いています
私たちも早くラブラドールを家族に迎えたい気持ちで
一杯です
家のめどがたちそうになってきたのでまたお話を
近々お伺いに行くと思います。(連絡をいれてw)
その節はよろしくお願いいたします。
PS:息子さんおめでとうございます!
これから夢にむかって人生を謳歌されてください。
古賀さん
ラリマー母さんへの激励ありがとうございます。
おかげ様でラリマー母さんもしっかりと子犬の世話に励んでいます。立派なお母さんぶりに感激しています。
また、息子の合格のお祝いのお言葉、感謝申し上げます。